韓国人のBoyfriend【JK】4【特別編】

49話 ページ49

“頑張らないで”


って言われたら、
もう何も言えない。


それを分かってて言ってるんだとしたら、
ひどい人だ。




すれ違いたくて、
すれ違ってたわけじゃない。




理由は一つじゃないけど、

お互い初めての恋愛で、

口下手で、

不器用で、

後は何だろう。




日本人と韓国人だから？


うううん、違う。

そんな事、理由にしたくない。









JK『これからはもう絶対、』





JK『……………え？』





JK『何で泣くの？』






泣かないようにしてたのに、
視界を揺らした涙は、
いつの間にか頬を伝っていて、
戸惑うジョングク君の声が聞こえる。


何で戸惑ってるのか、
理解に苦しむけど。








JK『泣かないでよ』


なんて、無理な事言わないでよ。

好きな人に

“終わりにしよう”

って言われて、
泣かないなんて、
どんなに大人になっても難しいよ。








JK『泣いたら可愛い顔が、台無しだよ？』



JK『ねぇ、いつまで泣いてんの？』



JK『泣き止んだら教えて？』











………………………？


泣いてる私に、
ジョングク君がかけてくる言葉が
あまりにも無神経で、
何か分かんないけど、
ちょっとイライラしてきて。




………忘れてたけど、
ジョングク君って結構、
いや、かなりいじわるなんだ。




バイトしてる時、
いつもジョングク君にひどい事言われて、
むかつきながら、
こんな風に泣いてたっけ。






あの頃の私達を思い出すと、
いつの間にか涙は引っ込んで、

そんな私を見て、
ジョングク君は、
『やっと泣き止んだ？』
って立ち上がった。


この無神経な人は、
泣き止んだ私を、家から直ぐに追い出すつもりかもしれない。












JK『ちょっと目瞑って、』


唐突にそう言われて、訳が分からなくて、
｢何で？｣
と口にすれば、

JK『いいから、早く』

って急かされて、
思わず言われた通りぎゅっと目を瞑った。









数秒間、
真っ暗な視界が広がって、





JK『はい、』




って彼の声に目を開けると、


私の目の前には、
大きなバラの赤い花束。








｢……………何これ？｣


JK『花束』


｢それは見れば分かるよ｣



JK『俺の今の気持ち、』


｢何それ？｣



JK『101本あるんだけど、花言葉知ってる？』






何？
花言葉は、
“さよなら”
とか？





JK『101本のバラの花言葉は、
“これ以上ないほど愛してます”
だよ』

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