韓国人のBoyfriend【JK】4【特別編】

40話 ページ40

〈大分片付いたね〉



釜山に来た初日は時差ボケで、
荷物も何もない部屋で地べたにそのまま寝転んで、
眠った。


今日、冷蔵庫やソファー、
ありとあらゆる荷物が届く予定だったから、
部屋を借りるのも手伝ってくれた、
親友のジスが釜山まで会いに来てくれていた。




〈ねぇ、何でこの部屋にしたの？
他の物件も見てこようかって言ったのに……。
ここ家賃高いよ、〉



｢でも、ほら、繁華街にあるし、
スーパーも近いし、｣


〈それだけ？
ジョングク君の家が近いとか、
どうせそういう理由でしょ？〉


｢いや、近いっていうか…………｣



同じマンション。

って言ったら、ジスは、

“ええ？”って大きな声を出した。




〈マジ？〉


｢ダメ？やり過ぎた？｣


〈Aの事、
まだ好きだったら嬉しいと思うし、
嫌いならいやだと思う〉


ジスは昔からはっきりしてる。
ほんと、その通り、だよね？




夕方には引っ越し作業も一段落して、
今日からベッドで眠れそう。




〈よし！じゃあ、シャワー浴びたら、ご飯食べに行こうよ？
お腹空いちゃった〉


ジスは、んーと背伸びしてそう言った。


「うん、私が奢るね。
何食べたい？釜山のお店、
あんまりよく知らないけど、」



〈もう予約した〉


「えっ？そうなの？
どこ？」


〈どこって、
ジョングク君のお店に決まってんじゃん〉



「………え？」





いずれ、会いに行くつもりだった。

だけど、そんないきなり。

まだ心の準備が。




「……連絡もしないで行ったら、びっくりするよ、」


〈別にいいじゃんー。
早く会いたいでしょ？
それにグズグズしてたら、マンションで偶然会うよ？〉



「そうだけど……」


〈あれ？アメリカに行って、強くなって戻ってきたんじゃなかった？〉





ジョングク君と向き合う勇気とか、

今度は逃げないっていう気持ちとか、

そんなのは十分あるよ？

だけど、



「ジョングク君、明日誕生日なんだよね。
だから、今日は夜、予定あったりするかもしれないし……」



〈誕生日だったら尚更今日しかないでしょ？
予定があったとしても、彼女より大切な用事なんてないよ〉



ジスはそう言った。





たしかに、そうかもしれないけど、

それは、
私をまだ、彼女だと思ってくれてる場合でしょ？

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