韓国人のBoyfriend【JK】4【特別編】

38話 ページ38

YG《うわぁ、遂に戻ってきたな》



｢ですね｣




YG《俺はちょいちょい帰って来てたけど、
Aは１年ぶりぐらいじゃん？
時差ボケ大丈夫？》



｢うーん、何とか｣















久しぶりに帰ってきた韓国。



もうすぐ9月、

夏の韓国はアメリカより暑い。


１年の予定だったのに、

少し伸びて、結局、1年半もアメリカにいた。







空港に着くと、今、18時。

時間の感覚がほんとに分からなくなって、
少し頭が痛い。










YG《来てないじゃん、あいつ》


｢…………来ませんよ、｣



YG《見送りも、出迎えも来ないなんてな。
冷たい男》


｢いいんです｣



YG《まっ、今から会えるからいいのか》










ユンギさんは知らない。

私とジョングク君が、

ずっと連絡を取ってない事を、

私達が、今、どういう関係なのか、

分からない事を。










YG《今から、Aはまたバス？》


｢です｣


YG《気を付けてな？》









ユンギさんは今から家に帰る。

私も家に帰る。

その帰る家は、

ソウルにある会社の寮じゃなくて、

新しく借りた1DKのマンション。


場所は、釜山にある。







ユンギさんに手を振って、
バス停の方に足を進めようとした時、

YG《A！》

ユンギさんが私を呼び止めるから、
振り向いた。








YG《何だかんだ、楽しかったな》



｢……………ですね｣



YG《Aと一緒に行けてよかったよ》


そう言って、照れたように、
“またな”
って反対方向に歩いて行くユンギさんを見つめる。



私もユンギさんと一緒に
アメリカに行けてよかったって思う。


寂しくて、
泣いてしまいそうになることも沢山あったけど、

色んな事を経験できたし、
きっと前より、
ずっとずっと、強くなれた気がするし。




今はあの時と違って、

自分の事がけっこう好きで、


そして変わらず、

ジョングク君が好きだ。

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