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18話 ページ18

そう言った瞬間、我慢してた涙が溢れ出して、
私の手の甲にぽたぽたと落ちてくる。






JK『何で泣くの?』



「ごめん、」



JK『もう一生会えないわけじゃないのに』


って困った声が聞こえると、
私の腕はまたジョングク君に強く引かれて、
彼の腕の中に閉じ込められた。








JK『俺だって離れたくないよ、』





まだ止まらない涙のせいで、
言葉が上手く出てこない。







JK『そんな泣かれたら帰れない』

って言って、また始まったキスは

私の涙を止めようとするような
そんな、ちょっと苦しくなるキスだった。







この瞬間、私は

今すぐにでもジョングク君と一緒に

釜山に行ってしまいたいと思った。

大好きな仕事も、

この街も、

全て捨ててもいいとさえ思った。










そんな事考えてるのを止めるみたいに、

大きく携帯の着信音がなる。


現実に引き戻された私たちは、

どちらからともなくキスをやめて、

鳴り止まないその音に

ジョングク君は溜息をついた。









JK『ごめん、ちょっと出なきゃ』


そう言って携帯をポケットから出すと、
誰かと話し始めた。




JK『分かりました。
今、ちょっと店にいないので、
戻ってから確認します』







ああ、もうほんとに。

ダメな彼女だ私は。


困らせたいわけじゃないのに。

いい彼女でいたいのに。


こんなんじゃダメだ。

泣いてちゃダメだ。






また溢れそうな涙を堪えて、
電話を終えたジョングク君を見つめる。

私が泣き止んだかどうか覗き込む優しい表情と、
私の手をまたぎゅっと握りしめてくれる
手の暖かさに胸が苦しくなった。











JK『またすぐ会いにくるから』


JK『連絡もちゃんとするし』


JK『大丈夫』


って言葉を何度か繰り返した後、
ジョングク君の手がするりと離れた。




その瞬間、
私は頷いて、
“おやすみ”
ってやっと口にすると、ドアを開けた。





そのまま寮の門を目がけて走ると、
振り向かなかった。




振り向いたら、きっとまた、

彼を離したくなくなるから。

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設定タグ:BTS , ジョングク , 防弾少年団   
作品ジャンル:恋愛
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moka(プロフ) - みのすけさん» みのすけさん、早速ありがとうございます!好きと言ってもらえて嬉しいです💕 (4月24日 6時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
みのすけ(プロフ) - mokaさーん!早速読みに来ました⭐︎ すれ違っちゃうのー!とハラハラしながら一気に読んじゃいました。mokaさんのお話好き🥰 (4月23日 17時) (レス) @page49 id: fb37bccf1b (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - さゆみん?さん» さゆみんさん、楽しみにしてもらえてたのが嬉しいです♡ありがとうございます💕いつかラブラブな二人をお見せできたら……😌♡ (3月22日 16時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)
さゆみん?(プロフ) - 毎回一番に更新楽しみに読んでました!ご迷惑じゃなければ、その後の二人のラブラブな生活とかジンくんとかに報告したのを見てみたいです(^^) (3月22日 9時) (レス) @page50 id: 6af05c8434 (このIDを非表示/違反報告)
moka(プロフ) - 星那さん» 星那さん、見守って頂きほんとにありがとうございました♡すれ違ってばかりの二人だったので、ただラブラブな二人もみて頂きたいです😌 (3月18日 6時) (レス) id: 13af285613 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:moka | 作成日時:2024年2月16日 17時

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