韓国人のBoyfriend【JK】4【特別編】

11話 ページ11

YG《お前、何杯目？飲み過ぎじゃね？》



｢いいんです、今日は｣



ユンギさんが、いつも一人で行ってるらしいバーに連れてきてもらって、
仕事帰り、二人でお酒を飲んでる。







“弱いんだから、もうやめな”

ってユンギさんの声を無視して、

｢もう1杯だけ｣
とカシスオレンジを注文した。






今、ボラさんとジョングク君が
同じ空間にいるって考えただけで、ムカムカして、
お酒を飲まなきゃ気がどうにかなりそうだった。



私って心が狭いんだよ。

ジョングク君は分かってない。









“ヌナ結婚するんだから、
何にも心配しなくていいよ”




ジョングク君はそう言った。

相変わらずだと思った。

聞いてくるなんて馬鹿なんじゃないかと思った。

私の気持ちを考えたら普通断るでしょ？




結婚しようが、
ジョングク君が今は私を好きだろうが、
好きだった人と、一緒に仕事なんかしてほしくない。







なのに、結局私は、

“全然いいよ。
よかったね、手伝ってもらえて”

なんて心にもない事を口にした。







本当は、
“嫌だ。”
って言いたかった。


“ボラさんは私の事、多分嫌いだよ。”
そう言いそうにもなった。





でも、全部自分の中に飲み込んだ。







だって、
ジョングク君に
“あの日の事はもう忘れて”
って言ったのは私で、
もう気にしないって約束したんだから。









｢はぁ………｣


YG《なに溜息ついてんの？
もしかしてフラれた？あのイケメン彼氏に》


｢……ふられてはないです｣



YG《そっ。で、遠距離どう？
釜山にいるんだっけ？》



｢はい……まぁ普通です｣



YG《ふーん、》



聞いたくせに興味なさそうに、
ウイスキーを一口飲むと、
ユンギさんは、
《会えない時間が、愛育てるって言うじゃん》
って、鞄の中から何か資料を取り出すと、
私が飲んでるカクテルの横に、
それをそっと置いた。







YG《興味ない？これ、》



｢………何ですか？｣





目線を移すと、
今度立ち上がる海外事業部の資料で、
そこにはアメリカで働く社員募集の説明が書いてあった。



YG《俺、この事業の責任者になったんだ。
Aもどう？アメリカ行かない？》

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