君を想う4------TH (ページ20)

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あれから世の中は僕の絶望なんて知らずに忙しく毎日が過ぎていく

気づけば世間は夏になってた

一応プロだし、カメラが回ればちゃんと求められてるVをやれる

毎日何をしているのか記憶が無いくらい無気力でAのことばかり考えて知らない間に明日が来る

クミさんは僕だけが辛いんじゃないと言った

どうして辛いのに僕のそばに居ないの？
どうして離れなきゃ行けなかったの？
今どこで何をしてるの？誰といるの？

最後にギュッってした温もりをずっと覚えていたかったのに

あの寒い中2人で暖まったベットもAの匂いなんてひとつもしなくなって

A

ふたりが出会った日覚えてる？

初めて出会ったあの海はとてもキラキラ光って見えた

ぴょんぴょん跳ねながら綺麗な石を拾ってるAは天使みたいで

少し話しただけでAが素敵な人だとわかった

全てを辞めたくなって自暴自棄になってた僕に希望をくれた人

本当は好きな人ができたなんて嘘でしょ？

Aは何を1人でかかえてるの

僕にも半分持たせて欲しい

そんな声も届かない

今日は久しぶりのオフ...暇ができると辛くなるから休みなんかいらないのに

可愛くとれたヨンタンをInstagramのストーリーに投稿して

あの日出会った海を検索して
色んな人の投稿を見る

家族で旅行来てるのを撮ってる人や
サンセットを綺麗に写してるもの
近所に新しくオシャレなカフェもできたみたい

「ん？」

海をバックに素敵なハンドメイド写真立ての投稿
「この海で拾ったもので作ってます」
と書いてある

まるでAが作ってそうな写真立て

何故かそれがすごく気になってその人の投稿を見る

ハンドメイド作品や、あの海と、街の景色がシンプルな言葉と共に少し投稿されてた

きっとあの町に住んでる人

少しでもあの景色を忘れたくなくて
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