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「帰ってきた!」
「おぉ!」
大将「普通にしろよ、普通に!」
ソワソワとした様子の大将達は、ツキの帰りを今か今かと待ちわびた。
『...ただいまー...。』
大将「お帰りなさいませー!!」
「おかえりー!!」
『...。』
「ツキちゃん!」
何事もなく、自分の部屋に戻っていくツキをおじさんは引き止めた。
『...?』
大将「これ!」
『ん?』
大将が大きめの紙袋をツキに渡した。
大将「あの、みんなからの就職祝い!開けてみて。」
『...。』
紙袋から出てきたのは服屋のショーケースに飾っていたエディターズバッグだった。
大将「ほら!欲しがってただろ?エデターズバッグ!」
「雑誌とかでは高かったけど!服屋のところで見たら安かったから!」
「うんうんうん!」
大将「気に入った?」
『...うん、大将、みんな、ありがとう。』
ツキは、大将たちを見ながらそう言った。
「あぁー!良かったー!」
「おうよ!」
「いいってことよ!」
大将「就職おめでとう!まだ、ファッションエディターじゃないけどツキちゃんなら絶対なれるよ!」
「俺たち信じて応援してるから!」
大将「頑張れー!」
「頑張って!」
『...ありがと。』
ツキはそう言うと階段を上がっていった。
『...。』
ツキは床に座り、机の上のエディターズバッグとButterのファッション誌を見つめた。
『...、。』
すると、ツキはスマホを取り出し、電話をかけた。
YG「...?はい。」
『...ツキです。』
YG「...どちらのツキさん?」
『校閲部のユ ツキです!』
YG「はは!わかってる、お前の名前を忘れるわけないだろ?」
ツキのその声にユンギは少し笑いながらそう言った。
『...やめたくない。』
YG「...あ?」
『やっと憧れのバンタン社に入れたの。
高校の卒業アルバムにバンタン社に就職するって書いてから10年かかった!でも、やりたいことはファッション誌の編集で校閲じゃない!だから、今辞めたら手に入るかもしれない夢を諦めることになるの!そんなの絶対嫌なの!』
YG「知らねぇよ...。
クビになる原因作ったのお前だろ?」
『...ホン先生に会わせて。』
YG「...は!?」
『謝りたいから会わせて、お願い。
...お願い、します。』
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kaguya(プロフ) - nanaさん» 少し参考にさせていただいてます! (4月3日 17時) (レス) id: 680b1279bc (このIDを非表示/違反報告)
nana - あれ…主人公が石原さとみに見えてくるなぁ🤔 (3月25日 22時) (レス) @page26 id: 93fd17df6c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:kaguya | 作成日時:2024年3月15日 20時